【UiPath】IDやパスワードの最適な保存方法
RPAでは社内システムやデータベースなどに接続し、情報の入出力をする場面が多いです。
そうすると、必要となって来るのが、それらにアクセスするための「IDやパスワード」となります。
結論から言って、これらを管理する術は下記の3点がオーソドックスです。
- UiPath Orchestratorを利用する
- Windows資格情報を利用する
- Excelなどに環境変数と同様に保存する
一つずつ特色を見ていきましょう。
【UiPath Orchestratorを利用する】
最も理想的な解決策です。ほとんどの場合においてベストプラクティスとなり得ます。
具体的には、下図のようにあらかじめOrchestrator側のAssetsにCredential型の変数を設定しておきます。
その後、Studio側にて「資格情報を取得 (Get Credential)」アクティビティを利用することで、IDやパスワードを取得可能です。
セキュリティ面、可用性面ともに兼ね備えた理想的なソリューションです。
ただし、UiPath Orchestratorはお高いのが難点です。
お求めやすいのがUiPathの大きな利点であるはずなので、それを帳消しにしてしまう高さです。
【Windows資格情報を利用する】
UiPath Orchestratorを利用できない環境の場合、次善策として用いることをお勧めする方法です。
具体的なやり方としては、「コントロールパネル - ユーザーアカウント - Windows資格情報の管理」を開きます。
「汎用資格情報の追加」をします。
「インターネットまたはネットワークのアドレス」に、分かりやすいクレデンシャル名を設定しておき、ユーザー名とパスワードを入力し、OKを押します。
UiPath Studioに戻り、「パッケージを管理」を開きます。
その後、「すべてのパッケージ」を選び、検索窓に「Credential」と入力すると出て来る「UiPath.Credential.Activities」を選択します。
右画面に出て来る「インストール」を押し、「保存」を押します。
あとは、「Get Secure Credential」アクティビティを利用し、プロパティの「Target」に先ほど設定した「インターネットまたはネットワークのアドレス」を入力することで取得可能です。
ただ、Windows資格情報の追加ができない環境なども想定されることに加え、
できたとしてもログインIDやパスワードが頻繁に変わる場合、変更がすぐ更新できない環境も想定されます。
そのような場合には導入が難しくなるかもしれません。
【Excelなどに環境変数と同様に保存する】
最後の手段です。
Excelなどに保管しておき、Studioから参照する方法です。
上記のようなIDパスワードが頻繁に変更される場合に対応しやすいメリットがありますが、
IDパスワードをローカルなどに直接記入しなければならないという大きなデメリットがあります。
そもそもRPAを動かす環境自体がセキュアであるなどであれば問題ないかと思いますが、通常はあまり用いないことが推奨されます。
いずれもメリット・デメリットがあります。
それぞれ環境が許す範囲で、Orchestrator→Windows資格情報→Excelの優先順で対応するのがお勧めです。